NATURAL DYE 自然染



インド大陸の自然染の歴史は古く、インダス文明のモヘンジョ=ダロから出土した布片は茜で染色されていたとされています。また、インド藍は大河を抱くインド大陸の肥沃な大地に広く分布し、発酵に適した温暖な風土の中で日常的に利用されてきました。そのルーツを受け継ぐグジャラートやラージャスターンでは、一時は合成藍などが広く流通しましたが、今再び盛んに自然染が謳われるようになり、日々職人たちの手によって驚くべき進化を遂げています。


また、インド藍の生産地として長らく搾取・支配されてきたベンガルなどの土地では「藍一揆(Indigo Riot)」によって150年ほど藍の生産・流通が停止しました。しかし十数年前から、一部の行政・NGOなどが今度は自分たちのために藍を育てて使おうという運動を繰り広げています。2017年11月に西ベンガル・コルカタで開催されたIndigo Sutraでは、約150年ぶりに藍のオークションが行われました。(インド藍をインド人が売りに出し、インド人が競り落とすという歴史的なイベントとなった。イベントの一環で象徴的に行われたものであって、実際にはオークションシステムはない。)


このようなグループのなかでも注目されているのが、お隣のバングラデシュでソーシャルベンチャーとして活動するLIVING BLUEです。ラングプールという地方に拠点を構える彼らは、縫製工場への出稼ぎや身売りなどで家族が離散し、収入も暮らしも好転する見込みがない村人が多いなか、先祖伝来の土地で誇りをもって豊かに暮らしていく方法はないだろうかと国際NGO CAREの協力の元で知恵を出し合い、インド藍の栽培と付加価値の高い手仕事の復興を手がけることになりました。


彼らは日本の絞り染や筒染などの手法を研究し、エンディシルク(インドのエリシルクと同義)やカディコットンをつかったケタ(インドのカンタ・刺子刺繍と同義)と組み合わせて、オリジナルの作品を多数手がけています。


また、染色の原料としてのインド藍をケーキ(あるいはパウダー)として販売しております。インドでは長らくチェンナイ近郊のインド藍生産団体2社が独占的にインド藍を流通させてきましたが、近年ではインド各地の染色団体・デザイナーがLIVING BLUEのインド藍を使用するようになってきています。CALICOがパートナーとしてご紹介するmakuもそのひとつです。


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